歴史
伏見稲荷大社とは全国に約3万社ある稲荷神社の総本社です。奈良時代・711年(和銅4)二月初午の日に、秦伊呂具(はたいろぐ)が稲荷山の三ヶ峰(みつがみね)に、稲荷大神を祀ったことが始まりであるとされています。稲荷大神は、五穀豊穣・商売繁昌・家内安全・諸願成就の神として、人々の篤い信仰を受けてきました。また伏見稲荷大社は応仁の乱で長い戦乱の世に巻き込まれ焼失していきました。幼い頃より出世開運の神である稲荷神を信仰していた豊臣秀吉が、その戦乱の世に終止符を打ったのです。江戸時代になると、戦乱はなくなり商業が発展していきます。伏見稲荷大社は五穀豊穣の神様でしたが、それが商売繁盛にも通じるということで、全国の商人から信仰されるようになりました。その結果、盛んに稲荷社の分社が行われるようになります。願いが叶ったお礼に赤い鳥居を大社に奉納する習慣も江戸時代に生まれました。これが千本鳥居の始まりです。明治時代になると廃仏毀釈が起こり、神宮寺は廃され境内から仏教的なものが一掃されます。これによって社領は4分の1になってしまいましたが、神社が荒廃することはありませんでした。現在では千本鳥居の美しさが海外にまで知られるようになり、国内外から毎日たくさんの参拝者が訪れます。
地名の由来
五穀豊穣を意味する「稲が成る」から「イナリ」という名がついたと言われています
おすすめポイント
伏見稲荷大社の奥宮から奥社奉拝所までを結ぶ道に建てられた朱色の鳥居群。鳥居にはこれから神聖な場所に向かう為に心身ともに穢れを浄化するご利益があります。また早朝に千本鳥居の隙間から朝日が差し込む様は必見。美しく神々しい光景を目の当たりにすることができます。その他には立ち寄っておきたいパワースポットの数々が点在しています。千本鳥居を抜けてすぐそばにある根上がりの松。根っこが上がっていることから、「株の値が上がる」と証券を扱う方に人気のスポットです。根っこの下をくぐると、「膝がよくなる」など腰痛や神経痛がよくなるとも言われています。寺院を見るだけではなく、パワースポット巡りもおすすめです。
住所・アクセス
〒612-0882 京都府京都市伏見区深草藪之内町68
(1)JR奈良線稲荷駅から徒歩すぐ
(2)京阪電鉄京阪本線伏見稲荷駅から徒歩で5分 (3)市バス伏見稲荷大社前から徒歩で7分