支笏湖

支笏湖

出典:suzukidesu.com

歴史

支笏湖とは、およそ4万年前に支笏火山が噴火し、火口下の陥没地に水が溜まって形成されたカルデラ湖です。噴火による降灰は根室や知床にまで及び、火砕流は日本海から太平洋まで押し寄せたといわれています。形成当初の形状は円形でしたが、風不死岳、恵庭岳、樽前山が一直線上に次々と火山活動を開始し成長したため、現在のようなひょうたん形の湖になりました。湖の大きさは長径13km、短径5km、周囲約40km。最大深度約360m、平均水深約265mと国内では秋田県の田沢湖に次ぐ深さです。貯水量は20.9㎦で、滋賀県の琵琶湖に次いで全国第2位を誇ります。面積は琵琶湖の9分の1ほどですが、深いため水の量は琵琶湖の4分の3もあり、湖水全体が冷え切らず、結氷することはめったにないため「日本最北の不凍湖」と呼ばれています。寒さが厳しかったときには全面結氷したこともあり、最近では2001(平成13)年、その前は1978(昭和53)年です。水温が低く水生植物がうまく育ちません。そのため、水中の栄養分が少なくプランクトンの発生も少ないため、透明度は非常に高く水質は2007年度から11年連続日本一に輝いています。また、支笏湖周辺は、うっそうとした原始林に覆われていますが、広大な原野を切り開き、1908(明治41)年、鉄道が敷設されました。鉄道は1951(昭和26)年に廃線となりましたが、鉄路の跡はサイクリーングロードとなり、機関車や支笏湖の鉄橋は産業遺産に認定されている貴重な文化財です。

地名の由来

名前の由来はアイヌ語の「シ・コツ」(Si-kot=大きな・窪地)が語源と言われています。

おすすめポイント

支笏湖は、透明度の高さと水質からとても綺麗な青色をしており「支笏湖ブルー」と呼ばれています。船やカヌーの上からは、湖底の「柱状節理」と言われる切り立った崖のような光景を見ることができます。また、夕日が美しく見られるスポットとしても人気があり、湖面が夕日で赤く染まる様子も絶景です。毎年1月下旬から2月中旬にかけて開催される「氷濤まつり」も大変人気があります。支笏湖の湖水を使用して凍らせた大小様々な氷のオブジェが立ち並ぶ美しい冬の祭典です。特に夜になると、カラフルなライトでライトアップされ、幻想的な空間が広がります。氷濤まつり開催期間の土日祝には約300発の花火があがり、日本国内のみならず海外からの観光客も多く訪れています。

住所・アクセス

〒066-0281 北海道千歳市支笏湖温泉

■JR千歳線「千歳」駅もしくは「南千歳」駅から、北海道中央バス「支笏湖」行き(系統番号:空4)に乗車、終点バス停「支笏湖」で下車(千歳駅から約44分、南千歳駅から約50分)

■新千歳空港から、北海道中央バス「支笏湖」行き(のりば国内線28もしくは1、国際線85)に乗車、終点バス停「支笏湖」で下車(約55分)

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